PRODUCT STORY

読みもの:珈琲豆セット

『山のあなたの空遠く、幸い住むと人のいう』とドイツの詩人カール・ブッセ(上田敏訳)が夢見たのはここではないのか?
なんてラチもない妄想が湧き上がってくる、そんなのどかで自然豊かな月出の森を、珈琲とイラストで表現した「珈琲豆セット」ができました。

このセットは「大地を知る / Tierra sabia」「鳥の歌声 / Canto de pájaro」「天空の屋根 / Techo del cielo」の3種類で構成されており、それぞれ生産国や品種の違いだけでなく、特徴のある味と香りをお楽しみ頂けます。ぜひ飲み比べてください。

さらにそれぞれのコーヒーのラベルは月出工舎の壁面を飾る作家の絵画作品がポストカードになっており、飲み終わったあとは、このカードを飾ったり絵葉書として誰かに贈ることもできます。

イラストは岡田杏里さんと、ヘラルド・バルガスさん。どちらもメキシコ在住の作家です。

2020年春に開催されるはずだった「いちはらアート×ミックス2020」(翌年春に延期)のために、岡田さんは校舎の壁面、ヘラルドさんは校庭の壁に大きな壁画を描きました。
ちなみに、岡田さんの壁画は道路に面しているので、外から眺めることができますよ。

※ 現在、月出工舎は新型コロナウイルスの感染拡大防止のため「休館」しております。

月出工舎には小湊鐡道のような珍しい色の焙煎機があります。
これは兵庫の珈琲屋さんから譲っていただきました。レトロで味わいのある印象です。

焙煎するのは「ヤマドリ珈琲」。
月出工舎の2018年度WIR(ワーク・イン・レジデンス)事業に採択。WIRの地域交流プログラムを経て、2019秋から月出工舎に珈琲焙煎工房を構えました。
本職はITエンジニア。週に何日か月出工舎に通い、豆を焙煎してはさまざまな人に届けています。

現在は焙煎所(月出工舎)での販売・喫茶はしておりませんが、上総牛久駅構内の #牛久にカフェを作りたいんだ で珈琲を飲むことができます。

「鳥の歌声」「天空の屋根」を作るにあたり、何種類かブレンド候補を作り、当時芸術祭の制作で月出工舎に滞在していた作家さん・制作スタッフさん達に試飲していただきました。

あーでもない
こーでもない
私はこれが好き
さっき飲んだ珈琲どんな味だったっけ?

等、貴重なご意見を総合した結果、1種類のつもりが2種類のブレンドが出来上がりました。

「大地を知る」はブレンドではなく単一の豆(いわゆるストレート)ですが、ヤマドリ珈琲では扱い慣れた馴染みの深い豆です。

ところで、冒頭で紹介したカール・ブッセの詩『山のあなた』は、「山の向こうに幸せがあるってみんなが言うから行ってみたけど見つからなくて泣く泣く帰ってきた。でも、みんなが言うにはもっと向こうの山の先には幸せがあるんだって……」という、ちょっと切ない内容です。
そんなバッドエンドはイヤなので、ここはメーテルリンクの『青い鳥』ルートで行きましょうか。結局のところ、幸せは足元にあるんだよって。

そう考えると今回の3種の珈琲のネーミングはなかなか象徴的じゃないですか?

「鳥の歌声」
青い鳥の歌声を追い求めて

「天空の屋根」
山の彼方まで来てみたけれど

「大地を知る」
答えは足元にあった

まぁ、このストーリーはこのページの原稿を書いている今ふと思いついた単なるこじ付けなんですけどね。

さて、この珈琲豆は来年春開催予定の芸術祭でも販売する予定です。
この珈琲を楽しんだら、来年春には月出工舎にも足を運んでいただき風景を楽しんでくださいね。

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* 房総里山芸術祭「いちはらアート×ミックス2020+」は2021年3月20日(土)~5月16日(日)に開催予定です。
https://ichihara-artmix.jp/

▼ この作品に関わっている作家・職人の紹介はこちらからご覧ください。
https://tsukide.stores.jp/news/5f4fae158b9c62487ef40eeb